DAP 持ち

on

前回の続きです。TIDAL サブスクライブで一段落したかに思われた音楽流行は終わっていなかった! 選曲家の高橋芳朗氏(@ysak0406)にラジオで教わった Clairo – Bags、さっと TIDAL MQA にあり喜んで聴いてたいへん気に入り。

うちでしか聴けないじゃん!

外では Spotify Free で聴けばいいと思っていたら意地悪な操作と音質的に「…」となり、対策に悩む。これまで通り iTS で買えばさっくり簡単なんですよ。でももう、ロッシー(という言葉を学んだ、ロスレスの対義語である。失われているのである)に金を払えなくなっていた。TIDAL はストリーミングだけではなく、ダウンロードが可能らしい。iPhone にインストールするのはけっこう大変らしい。Android の方がまだ簡単らしい…(ウニウニ ←悩み中の擬音)。TIDAL の真価を発揮してもらうにはどうすれば。USB-DAC or DAP! 余談ですが DAC の A は Analog で、DAP の A は Audio です。 D はどっちも Digital です。むずかしいなもう。

結論は ONKYO GRANBEAT を買いました。ローンで…。

二年半前の Android 6.0 スマートフォンです。そうです電話ができるのです。カメラも付いてます。だがそんなのはフェイクでね。この人は「通信できる DAP」です。物理ボリュームノブ付きの電話機がある? SIM の一枚や二枚遊ばせているのはガジェヲタの端くれと認めていただけるでしょうか。在宅の iPad mini 4 から差し換えです。そこまではよかった。

難関の一

iPhone に入っている、つまり現役の音楽ライブラリが 40GB。アルバム数 800 枚程度を、iTunes 君は楽々と扱ってくれる。接続して同期ボタンを押すだけでした。今までは。オンキヨーさんが提供している X-DAP というコピーツールで二回失敗(止まって、どこまでコピーできているか不明)。あっさりあきらめて Android File Transfer を見つけてきて、アーティスト名フォルダごとにドラッグ&ドロップで地道にコピー開始。一回目オペミスで Music フォルダごと消える。「くるり」というひらがなフォルダを削除しそこねたのである。ここまで初日午前四時。翌日、気を取り直して、本体でなく拡張スロット micro SD 128GB に入れよう、と最初からやり直し。途中でエラーになること二回、フォーマットし直しても認識しなくなり、「拡張スロットが不安定」なのが不具合と理解する。あきらめる(あきらめがよい)。TIDAL オフライン(後述)と音楽ライブラリを分けたかったのですが、両方本体 128GB でやりくりしようと決心し、六回目に全部コピーできた。二日目の午前三時です。

難関の二

TIDAL は日本でサービスインしていません。洋楽好きは後ろめたさをこらえつつ米国に繋ぐしかない。VPN で Google Play をすり抜けてインストールは成功。roon からライブラリに加えたアルバムもちゃんと連動している。試しに VPN を切った瞬間、TIDAL から切断される。そうですか…。VPN データ転送量無制限に課金する覚悟はしていた(月¥500 程度)。やや挫けながらもいそいそと目的の Clairo – Bags を micro SD にダウンロード。ここで問題です。オフラインにしても TIDAL は Authentication を監視しているでしょうか? 先に回答を言うと、してません。オフライン時は機内モードでも再生可能です。なんですが、最初オフライン再生ができなくて、「見張ってる」と思い込んで VPN On で再生、しても止まる、どうして…泣。それは micro SD にダウンロードしていたからでした。本体にダウンロードしたら鳴りました。こっちも並行して二日がかり。

という苦労をしたいのがガジェヲタなんすよ。動いた時のガッツポーズのためにやってるんすよ、よくわかってないくせに。TIDAL オフラインは Wi-Fi 環境からなら MQA が落ちてきます。EP は軽いけどアルバム三枚とかやると一時間かかりました。なかなか気軽に出し入れは難しいかな、今後の課題です。ここまでよろしいでしょうか、TIDAL オフラインのために通信機能が必要だということが。結果的に、自分のニーズに ONKYO GRANBEAT は一択だったのです。本能が働いた。

音!

素晴らしいです。これは言葉を尽くしても詮ない、聴いてもらうしかない。ONKYO DIRECT に Pioneer SE-CH5BL-K という「こちらもご一緒にどうぞ」イヤフォンがあります。2.5mm バランス接続のカナル。わしの知らない間にハイエンドヘッドフォンはバランス接続勢力が拡大し、昔ながらの 3.5mm ヘッドフォンプラグを「アンバランス」呼ばわりしておる。2.5mm と 4.4mm がある。規格を乱立させるなー! 3.5mm でもいい音出ますけど、バランス接続もご体験くださいね、機会があれば。DAP を購入するにあたり、これまで育ててきたロッシーライブラリが聴き劣りする「過去の遺物」になるのかな…、と心配していました。大丈夫です、Onkyo Player はアップサンプリングという仮想ハイレゾ化ができる。むしろ音楽ライブラリはアップグレードする。まだ戦える!ってなります。聴き慣れた曲をいい音で聴き直すのは素晴らしいですよ。そりゃ、同じ曲を MQA で聴くと惜敗しますが。全部買い換えられないでしょ。売ってないし、MQA。

まだ四日目、惚れ込みました。いい音はいい。これくらいの機材になってやっとジャズが聴けるんだなー、とか、初ハイレゾ音源をジョアン・ジルベルト追悼で購入したり(Amoroso)、音楽生活が充実です。『三月の水』を通して聴いて、やっぱり泣く。美しいものをありがとう、ジョアン。