台風 21 号

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ランチ喫茶店ママの通院でランチ休業とわかっていたので、食の意識を高めるためお弁当を作るチャンス!と、前日一生懸命考えて買い物をして帰ったら親からメールが来ていた。夜ごはんの途中で知らされて、瞬間で食べているものの味がしなくなり面白い。生き人形、というメタファがある。わたしはそれだった。目は何も映さず、何も聞こえず「感じない」で自分を守った。生き人形に自覚症状はない(あるわけないですよね、感じないんだから)。今、少しずつ人間になって、味もするようになって、振り向いてそうだったとわかる。親は過去に引き戻すトリガーです。メール一本で。内容は台風で電気と水道が止まっているというお知らせ。台風で「呵責がくる」と言ったけど違ったね、「これで連絡が来る」と警戒警報だったんだ。慣れ親しんだいやな気持ちが到来し、どうすればいいかわからない静かなパニックになる。心配なんじゃないですよ、メールに返信しなければならないから。穏健な家人は「天災の時くらいお見舞いしても」と言ってくれる。誰にもわたしの嵐はわからない孤独。二時間くらい考えて「飲料水はネットスーパーで頼めば配達してくれないかな」と返信>即電源落とす解決法を思いつく。メール送ると電話がかかってくるのだ。携帯の電源を切ってしまえばかりそめの平和が訪れる。でも、何もできない夜、いつものように。お弁当なんて作れないけど、オーバーナイトオーツだけはやれた(簡単)。今日も呼吸法に努めているけどダメですね、泣けて。この莫大なエネルギーと時間の無駄のためだけでもメールが迷惑だとわかってもらいたい(世界に)。