三時間でマンガを六冊読む

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下北沢で髪切り。一昨日くらいの「グルーミング苦手」問題ふたたびである。身だしなみがちゃんと出来ないのは人としての体を成していないわけで、なんらかの精神疾患の症状なのであろうと思う(急に深刻な話に)。今、長髪で、髪を伸ばすことにしたのは髪切り代も惜しいという貧乏話でもある。グルーミングと貧乏は表裏の関係である…。
時間がかかるのでちゃんと Kindle を用意しているのに「これを読め」とマンガ本を与えられる(ふつうに置かれている雑誌を手に取らないことはご存知)。久しぶりにマンガを読んだ。もうマンガの情報は入ってこないので、聞いたこともないやつ。

押切 蓮介『ミスミソウ 完全版』

ミスミソウ 完全版(上) (アクションコミックス)ミスミソウ 完全版(下) (アクションコミックス)

髪切り兄さん曰く「救いがない」。何もない過疎地方の中学生が、娯楽としていじめをやっているという話であった。それを言い訳にするなよー。加害者全員が機能不全家庭の子供で、負の連鎖でどんどん人が死ぬ。陰惨な殺し方を追求したマンガでした。と感想を述べたところで次を与えられる(Kindle 読ませてよ、チャーチルを)。

小池ノクト『蜜の島』

蜜の島

これもどんどん人が死ぬ。こっちは陰惨というより猟奇な殺し方を追求している。秘された島の原始的な住民…、の割に女に夢を見過ぎ。「獣のような女」の定義を間違っていないか。ラストに長大な長台詞で謎解きがあるけど、元ネタはここでしょう。僕は知ってるんだ。

髪切りの間に六冊マンガを読まされたのだ、何人死んだことか…。日本のマンガは現在、こういう「鬼胎」から発生しているのかな。だから読まなくなったんじゃないの。不可解な接待をしてくれる髪切り屋だからこそ二十年通ってるんですけどね。