法隆寺、夢殿、救世観音

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5/17 7:30 朝食。法隆寺は八時開門。日本最初の世界遺産(世界最古の木造建築)は入山料 ¥1,000 と誇り高いのであった。兵庫県で小中高大(25 年)を過ごして、法隆寺に来たことがないということがあり得るのだろうか。記憶がない。法隆寺ではシルバー人材が作務衣で不必要にうろうろしている。彼らは僧なのか? 雰囲気が市の委託を受けましたみたいな感じだったが。それでも法隆寺はよい。ああ、厩戸皇子。という訳で、メインは塔でも本堂でもなく夢殿だ。秘仏の救世観音像を見てしまった。この仏像の後ろ頭には釘が打たれている(梅原猛「隠された十字架」)。恐ろしい像なのだ。
隣の中宮寺にも行く。山吹がほとんど終わっていたのは残念。太子の母の寺である。こちらはお世話をする人たちが、全員女性だった。
南大門を下ってバスに乗る。大和郡山は金魚の町、城下町。金魚の町などと聞こえはいいが、金魚田(養殖池)などを見て回って、あれはテキ屋のメシの種だとわかった。生臭い。
駅前のまる万食堂で昼食。やきめしが洋食のカテゴリに入っていた。やきめしは炒飯ではない、懐かしいな。関西の味。ソースをかけるんだよ。
郡山を発ち、大和八木で乗り換える。近鉄ネットワークの巨大さに驚く。京都にも名古屋にも伊勢にも近鉄である。長谷寺に到着。どんな山寺が待っているのかと思わせるローカル駅である。駅前にも何もない。一軒しかないと思われるローソンがなくなっていた。またか!
ところが、長谷寺参道はだんだんとにぎやかになる。人も行き交う。小さな庭がかわいらしい長谷路でアイスコーヒーを飲む。
ここで確認しておきたい。♪ハナテン中古車センターと、♪メガネの愛眼と、♪三輪そうめん、や、ま、も、と〜、は、関西ローカルだよね?
そして長谷寺。でかいじゃないか! 屋根付きの石段(399 段)では「全国各地の長谷寺の元締めはここです」とアピールする放送までかかっている立派な観光地だった。そして御本尊は巨大観世音菩薩だった。こんな山の上にどうやったらこんなでかい仏像が…、と唖然とさせる仕掛けになっている。花ぞむかしの香ににほひける、の貫之梅もここにある。
三時半頃、参道の長谷路を再訪し、今度はにゅうめんをいただく。早い時刻に宿に向かうと、早過ぎるから待ってくれと追い返される。もう一度ぶらぶらして、大和屋別館に投宿。団体客が来るから、早く風呂に入れ、早く食事にしてくれと急かされる。お蔭で夜は長かったが、居心地はよくなかった。