富士は日本一の山

on

七時前に起きて、カステラを食べて出かける。調布>稲田堤(南武線)>登戸(小田急線)>新松田(御殿場線)>御殿場。登戸駅が高台で、すでに富士山が見えた。一月四日は晴天なり。期待を高めながら富士山に近付いていく。御殿場駅が午前十時過ぎ。駅前のマックでマックグリドルを食べる。
10:40 の富士急行バスの急行に乗る。左手(西)にずっと富士山が見える寸法である。午前中の富士山は雪を冠し、青空にくっきりと、雲が現れたり消えたり、美しい。威風堂々。
山中湖で降りる。山中湖を周回するバス「ふじっ湖号」に乗り換え、山中湖の右上の辺りで降りる。湖のあちらに富士山が見える。そこからぐるりと山中湖を半周、歩いた。だいぶ歩いた。最初は何もない道、途中にビュースポット(駐車場や茶屋)、最後にスワンボートやボーリング場のある盛り場、まで歩いた。一月四日(金)は平日です!ホリデーパスは使えません!と、どこかに書いてあったが(JR だろうな)、歩いている人はほとんどいない。車はビュービュー走っていく。ヒッチハイクしたくなる。スワンボートの営業に、白鳥が何羽も飼われていた。白鳥ってでかいよ。
湖を渡る風は冷たかった。途中、湖面が凍結している所もあった。
富士吉田に出るバス(13:58)を待つ。ぼーっと待つ。バスの中は暖かくて、道は渋滞で、寝た。
富士吉田には何もなかった。駅前に喫茶店が三つ? 駅ビルにモスなど入っていたけれど、吉田のうどんは? 名物じゃないの? コーヒーだけ飲んで、富士急行(二両編成、15:27)に乗り込む。「急行」なのに各駅停車でのろい。斜め前の座席で、富士山頂を極めてきたと言う山男の若者(見るからに好青年)が荷物を作ったりしていて、車内の人気者になる。隣のおじいが、酔っぱらっているのか脳溢血の後遺症か、ろれつの回らない口調で大声で延々と終点まで若者に話しかけていた。うるさかった。富士吉田から富士山が遠離ってゆく。途中でとてもきれいな渓谷を渡った。
終点、大月。ここの駅の立喰いそばに、「吉田のうどん」ののぼりが立っている。そこから来たんですが。天ぷらうどんを食べた。うまかった。
大月から JR 中央線。暮れてくる。車内の路線図が都内のものと違う。東端が立川だった。西北端?は糸魚川。真ん中辺りは長野だな。小諸とか上田とか。終点高尾で京王線に乗り換え、北野で準特急に乗り換え、帰宅。十一時間半の旅だった。こんなに近くまで行って、じっくりはっきりくっきり富士山を見たのは初めてである。富士山は美しい山だ。

山中湖より富士山を望む山中湖より富士山を望む photo by mk